zoi's blog

ソフトウェア軸の戦略

June 06, 2020

目次

戦略の概要

目的

ARR100億を10年・3000社で達成する。

どうやって勝つのか

  • 良質なリードをニッチなメディアで刈り取る

    • 製品がインテグレーションにより解約されにくい以上、導入しずらさもある。
    • 導入してもらうには、業務改善に意欲があり且つ社内調整力を有しているチャンピオンにアプローチする事が必須。売るという文脈においては、全国の100名以上の企業様の中にいる「彼ら」を見つけアポイントを取り、説得する事が最重要事項といえる。
  • チャンピオンにとっての便益をソフトウェア上で積み上げる

    • SaaSである以上、経営資源の中で最もレバレッジが効くのはソフトウェアである。
    • チャンピオンの管理工数を減らし生産性を高め、それがひいては全社の生産性向上に繋がる構造になった製品を作り上げる事で、顧客企業にとっての投資対効果が高く、それでいてチャンピオンの関心を強くする製品にすることが出来る。

目的を達成する時

企業の数だけキーマンを押さえる必要がある、3000人。9割5分が男性で、情シスか経営管理・役員。東京・神奈川・名古屋・大阪・札幌・福岡に本店を置く大手企業が中心。グローバル企業も。

大手企業が相手なので確実にCMや資格、大型調達等の実績が必要。パッケージやERP毎に提携して時間かけてまとめて取るのと、メディアやビザスクで推進力強い人を一本釣りする。

連携先のシステムはコアな業務システムを対象とし、企業毎の連携数やDAU/MAUの向上が満足度の参考になる。最終的には1企業1連携だとしても218万のIDが発行されることになる。

製品としても明確に管理業務が行えるような機能の追加が求められる。

・平均500人の会社が2個に連携、300* 500* 12ヶ月 = 180万
・平均1000人の会社が2個に連携、300* 1000* 12ヶ月 = 360万
・平均10000人の会社が2個に連携、300* 10000* 12ヶ月 = 3600万
・ARRP180* 2000= 36億
・ARRP540* 980= 51億
・ARRP3600* 20= 7.2

補足:戦略のあり方

戦略は必ず達成したい目的付近の地景を明確にしてから逆算で組むべき。撃ち込む弾の順番を何通りも変えてシミュレーションして、いける施策の順番を決める。

東郷司令官や秋山参謀は、「速射砲の数で勝つ」方法を必死に考えたに違いありません。速射砲を活かせる形に持ち込むために、相手に勝る機動力をどうやって活かすのか必死に考えたはずです。そうやって勝てるシナリオを明確にしていった先に、敵前大回頭という大胆な戦術に行きついたのだと思います。

動画メディアにおける「速射砲の数で勝つ」はエンゲージメントである。これをLockedに置き換えると何になるのか考える必要がある。

ソレをベースに、勝てる何か(エンゲージメント等)を生かした戦いに持ち込む必要がある。Cookpadでも見られているレシピ数は数%なので、その数揃えてエンゲージメント勝負に持ち込んだのが典型である。

補足:戦略の基準

  • Selective: やる事とやらない事を明確に区別できる
  • Sufficient:投入されることが決まった経営資源が、その戦局での勝利に十分である
  • Sustainable:立てた戦略が、 短期ではなく中長期で維持継続できる
  • Synchronized: 自社の特徴(強みと弱み、あるいは経営資源の特徴)を有利に活用できる

Kyle Mathews

SMB向けのマーケットプレイス事業を売却後、エンプラ向けのSaaSをやってます。元エンジニア:Ruby / Go / Nuxt / ReactNative