February 02, 2020
インターネットの領域において参入障壁はあってないようなもの。
基本的に時間と費用を無限に掛ければ逆転しうる(ex. PayPay)と認識しておく。
参入障壁 = X時間 × Y円 こそ、IT業界における参入障壁の正体。
参入障壁が時間的・経済的なコストによって乗り越えられるという前提を踏まえると、最終的にはその参入障壁分のコストを払う事が割に合うのかどうかで参入するかどうかが決まる。
つまり、参入を検討する企業の中でリソースに対して優先順位が高くなければ、参入はされない。
シリコンバレーでは上記がよくある4択。
暗黙知
何らかの時間的なコストを含むもの
膨大な金銭的ハードルを含むもの
コンテキストなど抱える情報量、前提知識が全く異なるメンバー間において、戦略上の合意を得るのは非常に難しい。 日頃の業務とは抽象度も大きく異なり、参入障壁を含むnon-consensus rightを共有し、理解してもらうのは大変。しかし組織間で合意が形成されていれば、確実に組織に正しく戦略を実行させることができる。
そのためには複雑で入り組んだ背景を、明確でシンプルに伝える言語化が必須である。
スイッチングコストの高い製品を、限られたディストリビューション経路を抑えて抜け出せなくしていくパターンが王道か。もしくはネットワーク効果が劇的に効くマーケットプレイス。
市場が出来上がるまでは最小のバーンでいて、その上で顧客理解を深めタイミングを掴めるようにしつつ、プロダクトのコアバリューを積み上げる必要がある。今が踏み時なのかを間違えぬよう 気をつける必要がある。
Codaの経営陣も最小人数&精鋭のみで経営していて、決済の流通総額伸びなくても焦らず、決済のインテグレーション先を各国で増やして、ユーザーにとっての決済オプションを提供し、課金市場が立ち上がった時には、ポジションの一番手を取っていた感じだね。
市場へのナーチャリングコストを払う必要がないので、先行企業が払った多大なマーケコストにリスクなくタダ乗り出来る可能性がある。
逆に、先行者の教育した市場で製品をコピーしたから伸びているのに、「プロダクトがいいから」などを勘違いしてはいけない。 また、顧客理解などの暗黙知に対して理解が浅くなるので、その点を気をつける必要がある。
SMB向けのマーケットプレイス事業を売却後、エンプラ向けのSaaSをやってます。元エンジニア:Ruby / Go / Nuxt / ReactNative