zoi's blog

機能を絞り、ソリッドに行く

February 08, 2020

Product Hook

✅ Focus on a big, annoying pain that many have
✅ Build what others call a “feature” to solve that better than anyone else
https://mobile.twitter.com/levie/status/1116363765597949957

これは”Product Hook”と呼ばれるものを非常に適切に説明している。 単一的なキラー機能やキラーユースケースに絞って市場に参入することは、複雑な計画を立てて実行するよりも遥かに効果的だ。 スタートアップにおいては、市場への切り込み方をいかに研ぎ澄ませるかが大事になる。

シャープに行け

大半のスタートアップは多くのユースケースに対応するため、沢山の機能を開発している。 対して一部のスタートアップは、少数のキラー機能を最も価値が高くなるユースケース(絶望的な課題を抱えている) にぶつけている。どちらが勝つかは明らかだ、シャープに行くべき。

大きなビジョンを持つ事が勿論大事ですが、シャープな展開ができるスタートアップは楽観的且つアジャイルに活動し、市場へと楔を打ち付けるチャンスを見つけたらそこに全てのリソースを割いている。

PayPayの事例

PayPayも「メールで送金できる」アイディアは素晴らしいものと疑わなかったが、どのユースケースが最も有効なのかは最初明らかではなかった。割り勘や仕送りなど様々なケースがある中で、ebayのセラーからの問い合わせをきっかけに戦略が大きく変わった。

その問い合わせ内容は、ebayのセラーが自分の商品の送金にPayPalを使うべく、PayPalのロゴを整えたバナーについての利用許諾に関するものだった。バナーを用意する事はそれなりに工数の掛かる作業で、それがもし他にも行っている人がいるのであれば、PayPalを使うのに大きなコスト(時間・工数)を払うのを厭わない適切なユースケースだと考えた。

実際同様のユースケースの方は他にも数百存在したので、あとはそこを起点に如何にPayPalの利用を早めるか考えるだけだった。そこからはebayの決済手段としてのPayPalにオールインをし、公式バナーを整えたり招待キャンペーンなどを駆使していった。それらは結果的に急激なPayPalの成長につながった。

参考


Kyle Mathews

SMB向けのマーケットプレイス事業を売却後、エンプラ向けのSaaSをやってます。元エンジニア:Ruby / Go / Nuxt / ReactNative