zoi's blog

顧客の解像度をアゲる

January 13, 2020

目次

前提

  • スタートアップは意図的にリスクとって新しいカテゴリ(タグライン)をプロダクトで定義して、小さな範囲でもNo1になる。その後市場の伸びと一緒に独占しながら成長するもの。

    • 仮説:代替手段の普及が進まない理由は、ビジネス上の要求に添えないシロモノしか存在しないから

      • 予算
      • 時間(工数増やさない)
      • 人材(専門人材や専任の不要)
      • 使い勝手悪くして売上とかKPI悪くしない
  • よって意図的なニッチ化することはリスクではない。寧ろ課題感が浅い物が難しいので、ニッチでも顧客にとっては代替手段のない唯一無二のプロダクトにすることが求められる。

状況整理

新規プロダクト

  • リリースがゴールなので工数が割けない
  • 最初から認証で受注しやすい
  • 追加工数かければシンプルに組み込める
  • ある程度自由に開発などが許されている
  • ほぼほぼロックイン
  • ベンダーもしくはdevチームにAPIで取り入って受注
  • セキュリティ精度以上に工数削減APIとして見られるので精度の問題が懸念に入らない
  • 預かる情報については個人情報だけではなく、パスワード管理に対する懸念が入る可能性がある
  • 例え診断だとしても取れるデータの量が多い

既存プロダクト

  • 今期の計画達成がゴールであり、リリースは完了しているので、少しは確保できる
  • 診断を挟む必要がある
  • 入り組んだつなぎ込みが必要
  • 技術的負債やベンダーの制約で、ほぼ改修はない(タグ入れるKarteくらいなもん)
  • リスク状況によってはチャーンあり
  • デカイ所のbizからpoc挟んで進める
  • セキュリティ精度が懸念に入りうる
  • 預かる情報については個人情報のみ懸念が入る可能性がある
  • 診断で取れるデータの量はタグのみ

営業

  • セキュリティへの意識が顕在化してるケースは稀

    • 何かとセットにしたほうが受注しやすい

      • ≒ セキュリティの物として売らない方がかえって話しが早いのではないか?
    • 攻撃遮断くんとかもほぼインバウンド経由での受注らしく、インバウンドということはつまり顧客のニーズが健在化してるので大変なのかもって懸念がある(意図的にリスクを取る選択肢もあり)
    • アウトバウンドで話せば価値合意できるが、商談を作るのとインバウンド増やすのとどっちが大変なのかにも寄る
  • アウトバウンド

    • テレアポ代行でコスパ良く商談自体は作れる
    • ハマれば商談はそれなりに際限なく作れる、ただし顧客のニーズは顕在化してないので受注率がよくはない(一般論
  • インバウンド

    • 中長期的に取り組むメディア立ち上げに近いので、工数/時間/予算がそれなりにかかる
    • 顧客が検索などしてるので一般的に需要が顕在化してる、ただし検索クエリ数は上限があるので取れる商談数に一定のupside

業務フロー

  • 今不正ログイン対策に関する業務フローない所に業務フロー作ろうとしてないかも気になる

顧客のケース

シーン(誰がどうして) 用途
EC担当者が上長に詰められてパッケージに2FA相談、パッケージから連絡 2FAの工数削減API
セキュリティサービスが営業文句に 不正ログイン対策
エンプラ向けSaaSが営業文句に 不正ログイン対策
大手セキュリティベンダーが営業文句に 検知の業務フロー改善
ベンダーが突発的な2FAの要望に対応する 2FAの工数削減API
ベンダーが新規プロジェクトで認証を実装楽にし、セキュリティまで対応する物を探してる 認証の工数削減API
アウトバウンドで事業責任者に訴求して可視化 現状のリスク把握
可視化されたリスクに対して診断/認証モードを導入 不正ログイン対策

やる、やらないのPros/Cons

Pros

  • 取れるデータが増えて可視化がリッチに
  • 新規の案件の場合でも先延ばしにならない
  • 対応できるユースケースが広がる
  • 顧客はコードが複雑にならないし、開発工数も大きく下げられる

Cons

  • Auth0が認知され始めたら比較対象(これは今のままでも変わらんかも?
  • 単純な開発工数重い
  • 運用設計(UI含めて)もまあまあ大変そう
  • 新規の案件の場合にしか効かないはず
  • やらないと新規には刺しにくい

Kyle Mathews

SMB向けのマーケットプレイス事業を売却後、エンプラ向けのSaaSをやってます。元エンジニア:Ruby / Go / Nuxt / ReactNative